相手を受け容れるということ
相手を受け容れることとは、相手の要望をなんでも呑んで応えることではない。
相手の要望を知って自分がどうしたいかに気づき、それを伝え、お互いに「今はそうなんだね」と認め合うことである。
自分の気持ちに嘘をついて相手の要望に応え続けると身も心もどんどんボロボロになっていく。
人を受け容れる、人を大切にするなどの「与える行為」は自分自身を何より大切にしないとできないことだ。
自分を大切にすることの真の価値がわかるようになるとそのあまりの心地よさを知るからこそ、相手にも相手のことを誰より大切にして欲しくなる。
自分のこころのお世話は自分でできるという万能感を手に入れることなのだ。
それは言い換えると「自己肯定感」になるのだろう。
自分に自信があってお互いを良い感じで見つめているときは相手も自分も同時に満たされている。
お互いの現在を知って、認め合うだけでいい。それが外側から見てどんなにだめに見える状態でも。
足りないことを探したり、相手がこうだったらいいのになどと思い始めると相手の現状をどんどん否定し始めてしまう。
現在の相手を受け容れることから。そしてそれを難しいなと思う自分すら認める、だめな自分を受け容れることから。
そこから始めたい。
大切なことは今この瞬間にしかないのだ。
与えることは、今しかできない。同時に、受け取ることも今しかできない。
相手を受け容れることは、自分の今に生きることだ。